トランプ現象③:<ポスト真実>同盟はどこへ向かうのか?

米大統領選挙のさなか<ポスト真実>という言葉が広がりました。
イギリスのオックスフォード辞典が、昨年の世界を象徴する言葉として発表したのが始まりで、 真実の前に感情が先走りし世論形成される動きを「Post Truth」と表現したそうです。



(横浜国大萩原伸治郎教授曰く)
トランプ氏の作戦はあえて共和党主流派と仲たがいし、従来の共和党候補とは違い自分が米国労働者の見方だと演出する。民主党のクリントン候補に対しては「既成の政治家」「米国史上最悪の国務長官」とこき下ろし、メール問題で「うそつき」というレッテル貼りを繰り返す。ISはオバマ政権がつくり出したなどというデマをまき散らす。

トランプ氏は既存メディアを「既得権益者」とレッテル貼りし、偽ニュースを流していると攻撃しました。その一方ではツイッターで国民感情に受けを狙った。敵を特定し憎悪を掻き立てるというやり方をしたと思います。

その背景には新自由主義のグローバル社会が行き詰まりがあり、中西部の国内製造業が空洞化し衰退し、経済に取り残された中産階級が没落し格差が拡大があったと言われます。その不満の流れは、当然サンダース氏の社会民主主義や反ウォールストリート運動支持の方向に向かうべきものでした。

そこでトランプ支持派はデマや誹謗記事を流し、マスコミをと攻撃し、その憎悪を他民族やクリントン攻撃に向けた。そしてトランプ支持に流れを変えさせたのです。
1%の寡頭権力と闘っていると持ち上げる支持者もいますが、それはまず無いでしょう。トランプ氏のブレーンは0.01%の超ウルトラ既得権益層ばっかりです。

つまり1%対99%の為の政治ではなく、1%内の既得権益層の‟大改革”として、トランプ氏は敵味方を上手くはき違えるさせることに、結果として成功した。そういう事です。それが彼の‟ポスト真実“的政治手法だったと思います。


(内田樹氏曰く)
もちろん、グローバル資本主義の欠陥を補正できる手だてをトランプが持っているわけじゃない。たぶんトランプ政権下で、格差はさらに拡大し、トランプを支持したブルーカラーの生活はさらに苦しくなると思います。
でも、トランプ氏はその「諸悪の根源」を資本主義システムではなく、ヒスパニックやイスラム教徒に転嫁することで本質的な問題を隠蔽した。排外主義的なイデオロギーをあおり立て、国内外に「アメリカをダメにした」元凶を見つけるように仕向ければ、失政が続いても、支配層の不満をしばらくの間はそらすことができるでしょう。



少し日本の話しに脱線します。
真実が置き去りにされるやり方って、中味は違いますが日本でも頻繁に見られる今日この頃です。

大阪維新などは公務員・教員・生活保護者などを「不当な受益者」として叩いて市民の不満解消をしました。既得権益の本丸は温存したまま、無難な階層を敵として特定し叩いて身を切る改革とする。これは排外主義的ガス抜きの典型の一種でした。

安倍首相の国会答弁を聞くとアホみたいです。
質問に答えない。質問されると別な話をヘラヘラ延々とする。「訂正でんでんと言うご指摘は全く当たりません」って、何が当たってないのか?でんでん分りません。

稲田防衛相なんかもう、戦争状態のスーダンは「比較的落ち着いている」だとか別な話を延々して誤魔化していたのですが、南スーダンの自衛隊の日誌が見つかったら(それだけでも辞任すべき問題です)「戦闘」があったことが報告されていました。
それについて「事実行為としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」って一体何なんですかー! 憲法9条に違反する「戦闘」が起きたから「衝突」と言うことにしたってことですガー!;lspしょfqiバカtd87wあpn@x丸出しw0-t7fさsp]いx、おw・ 何という言語崩壊でしょうか!

まさにポスト真実です。真実が置き去りにされています。
TVのバラエティーなんて正にそうで、この様な会話が日本中広がっているのではないでしょうか。もはや政府ぐるみで‟ポスト真実ごっこ”をやっているのではないかと危惧します。



他の海外の国はまだマトモだと信じたい。アメリカの自国第一主義と日本の従属第一主義。米日の<ポスト真実>同盟はどこへ向かうのか? いよいよグローバル資本主義のモラルハザード、言語崩壊、末期的現象が現れてきたように思います。



PS:
しかしアメリカのマスコミも司法も、日本と比べれば雲泥の差ですね。
米マスコミは大統領に「偽ニュース」呼ばわりされても、委縮せず敢然と反論する。難民や中東・アフリカ7か国の国民入国禁止の大統領令に対し、連邦地裁は「米国憲法に違反する」として差し止めを求めた。

日本の多くのマスコミは、どっから見ても憲法違反の「集団的自衛権」や「安保法」や「戦闘地スーダンへの自衛隊派兵」に、寿司を食わされて委縮している。日本の司法は政府の言いなりで、立憲主義を毅然として守るつもりもない。情けない。
その辺はまだまだ米国の方が健全だと思います。




白菜の天日干し
a0170390_12505947.jpg

[PR]
トラックバックURL : http://turnipman.exblog.jp/tb/23639315
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by turnipman | 2017-02-11 21:45 | 一言風刺 | Trackback | Comments(0)

南海の波打ち際で         記録写真


by turnip