今日の琴線囀:電通過労自殺 母親の手記

今日は25日クリスマスの日。朝コンビニに入ると朝日新聞と毎日新聞のトップ記事に、一年前の同じ聖日に命を絶った娘さんの母の手記が載っていた。
ネットで調べたら東京新聞がUpしていたので、そちらから転載します。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201612/CK2016122502000116.html



 ◇

 まつりの命日を迎えました。

 去年の十二月二十五日クリスマス・イルミネーションできらきらしている東京の街を走って、警察署へ向かいました。嘘であってほしいと思いながら…。前日までは大好きな娘が暮らしている、大好きな東京でした。

 あの日から私の時は止まり、未来も希望も失われてしまいました。息をするのも苦しい毎日でした。朝目覚めたら全て夢であってほしいと、いまも思い続けています。

 まつりは、あの日どんなに辛かったか。人生の最後の数か月がどんなに苦しかったか。

 まつりはずっと頑張ってきました。就職活動のエントリーシートの自己PRの欄に、「逆境に対するストレスに強い」と書いていました。自分が困難な境遇にあっても絶望せずあきらめないで生きてきたからです。十歳の時に中学受験をすることを自分で決めた時から、夢に向かって努力し続けてきました。

 凡才の私には娘を手助けできることは少なく、周囲の沢山の人が娘を応援してくれました。娘は、地域格差・教育格差・所得格差に時にはくじけそうになりながらも努力を続け、大学を卒業し就職しました。

 電通に入ってからも、期待に応えようと手を抜くことなく仕事を続けたのだと思います。その結果、正常な判断ができないほどに追い詰められたのでしょう。あの時私が会社を辞めるようにもっと強く言えば良かった。母親なのにどうして娘を助けられなかったのか。後悔しかありません。

 私の本当の望みは娘が生きていてくれることです。

 まつりの死によって、世の中が大きく動いています。まつりの死が、日本の働き方を変えることに影響を与えているとしたら、まつりの二十四年間の生涯が日本を揺るがしたとしたら、それは、まつり自身の力かもしれないと思います。でも、まつりは、生きて社会に貢献できることを目指していたのです。そう思うと悲しくて悔しくてなりません。

 人は、自分や家族の幸せのために、働いているのだと思います。仕事のために不幸になったり、命を落とすことはあってはなりません。

 まつりは、毎晩遅くまで皆が働いている職場の異常さを指して、「会社の深夜の仕事が、東京の夜景をつくっている」と話していました。まつりの死は長時間労働が原因であると認定された後になって、会社は、夜十時以降消灯をしているとのことですが、決して見せかけではなく、本当の改革、労働環境の改革を実行してもらいたいと思います。

 形のうえで制度をつくっても、人間の心が変わらなければ改革は実行できません。

 会社の役員や管理職の方々は、まつりの死に対して、心から反省をして、二度と犠牲者が出ないよう、決意していただきたいと思います。

 そして社員全ての人が、伝統を重んじることに囚われることなく、改善に向かって欲しいと思います。

 日本の働く人全ての人の意識が変わって欲しいと思います。 




<電通社員の過労自殺> 2015年4月に電通に入社した高橋まつりさんが、同年12月に東京都内の社宅から飛び降り、24歳で亡くなった。三田労働基準監督署は、長時間労働が原因として16年9月に労災と認定した。

 まつりさんは自殺前「本気で死んでしまいたい」「もう体も心もズタズタだ」などの思いを会員制交流サイト(SNS)などに書き込んでいた。電通では1991年にも入社2年目の男性社員が過労自殺している。



2013年に中国の万里の長城を旅行した際の高橋まつりさん(左)と母の幸美さん=幸美さん提供

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*コメントは後程、

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by turnipman | 2016-12-25 10:31 | 今日の囀り | Trackback | Comments(0)

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