2010年 10月 24日
修業する猫 |
シャチョーさんが何故孤高の修業猫と呼ばれるようになったのか。この猫は他の猫と一切係り合いを持とうとしない。そして猫にとって最も厳しい真夏に修業するからだ。
一昨年春に家にやって来て夏になったら、炎天下の2Fデッキの上で昼間じっとしている。信じられない光景であった。やがて晩夏の夕方、2Fデッキから地上に飛び降り、ビタッと着地してその夏の修業を終わった。“神の降臨”のようで圧倒されてしまった。
2年目は、ハゼの木の斜めの枝の上で一夏修業した。水平の枝の方が居心地良いのになあ、なんて思うのは無駄である。この辺りから私も一目置くようになる。やがてこの猫だけはその気高さ故に、食卓の上を徘徊する自由が認められるようになる。
今年はこれだ。右手で筋交いを押さえてバランスを取っている。浅はかな人知で理解しようとするのは止めた方が良い。この姿が完璧で無駄が無く自然体であると認めた者だけが、シャチョーさんの高みに近付くことができる。
夏ビールなど飲んで世界同時革命に思いめぐらしている至福の時に、「コップはコースターの上に置け~!」とか「洗濯物出したか~!」とか「風呂に入れ~!」・・・とか言われると、「何人たりとも私に指図することは許さん!」とも言い返せないので、側に居るマメを捕まえて、抱き締めの刑とか磔(はりつけ)の刑にして憂さを晴らす。
するとマメはその憂さ晴らしにミツマメを押え付け虐める。そしてミツマメはその憂さ晴らしに、孤高の修業猫シャチョーさんにちょっかいを出そうとする。しかしそこでシャチョーさんは唸り返すだけで係り合おうとしない。他の誰かを虐めることもしない。そこが三流の猫とは違うところだ。我が家の弱い者虐めのサイクルはそこで止まる。だから子猫のナチグロは誰からもチョッカイされず、未だ世界の中心に自分がいると信じているようだ。
シャチョーさんに何があったのか、全身吹き出物で皮膚が侵されている。そしてがに股である。一見格好の悪いメス猫である。他の猫と係り合いを持とうとしない孤高の猫である。
しかし強そうなよそ者のオス猫が来た時の事であった。マメ親分がビビって腹を見せ「降参しあした!お許し下せえ!」状態の時に、無言でタタッとやって来たシャチョウさんがムササビの如く襲いかかり、それに矢のように続いたミツマメが引っ掻いて、一致団結よそ者を撃退したという。奥底の計り知れない猫である。三流の私はただ頭が下がるのである。
一日の業が終わると『今帰ったよ』タタッと瞬間移動で戻って来る。
一昨年春に家にやって来て夏になったら、炎天下の2Fデッキの上で昼間じっとしている。信じられない光景であった。やがて晩夏の夕方、2Fデッキから地上に飛び降り、ビタッと着地してその夏の修業を終わった。“神の降臨”のようで圧倒されてしまった。
2年目は、ハゼの木の斜めの枝の上で一夏修業した。水平の枝の方が居心地良いのになあ、なんて思うのは無駄である。この辺りから私も一目置くようになる。やがてこの猫だけはその気高さ故に、食卓の上を徘徊する自由が認められるようになる。
今年はこれだ。右手で筋交いを押さえてバランスを取っている。浅はかな人知で理解しようとするのは止めた方が良い。この姿が完璧で無駄が無く自然体であると認めた者だけが、シャチョーさんの高みに近付くことができる。
夏ビールなど飲んで世界同時革命に思いめぐらしている至福の時に、「コップはコースターの上に置け~!」とか「洗濯物出したか~!」とか「風呂に入れ~!」・・・とか言われると、「何人たりとも私に指図することは許さん!」とも言い返せないので、側に居るマメを捕まえて、抱き締めの刑とか磔(はりつけ)の刑にして憂さを晴らす。
するとマメはその憂さ晴らしにミツマメを押え付け虐める。そしてミツマメはその憂さ晴らしに、孤高の修業猫シャチョーさんにちょっかいを出そうとする。しかしそこでシャチョーさんは唸り返すだけで係り合おうとしない。他の誰かを虐めることもしない。そこが三流の猫とは違うところだ。我が家の弱い者虐めのサイクルはそこで止まる。だから子猫のナチグロは誰からもチョッカイされず、未だ世界の中心に自分がいると信じているようだ。
シャチョーさんに何があったのか、全身吹き出物で皮膚が侵されている。そしてがに股である。一見格好の悪いメス猫である。他の猫と係り合いを持とうとしない孤高の猫である。
しかし強そうなよそ者のオス猫が来た時の事であった。マメ親分がビビって腹を見せ「降参しあした!お許し下せえ!」状態の時に、無言でタタッとやって来たシャチョウさんがムササビの如く襲いかかり、それに矢のように続いたミツマメが引っ掻いて、一致団結よそ者を撃退したという。奥底の計り知れない猫である。三流の私はただ頭が下がるのである。
一日の業が終わると『今帰ったよ』タタッと瞬間移動で戻って来る。
by turnipman
| 2010-10-24 14:40
| 南島にて